ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。そしてそのただ一つの僕が今度は鷹に殺される。それがこんなにつらいのだ。ああ、つらい、つらい。僕はもう虫を食べないで飢えて死のう。いやその前にもう鷹が僕を殺すだろう。いや、その前に、僕は遠くの遠くの空の向こうに行ってしまおう。
「よだかの星」 宮沢賢治
たとえば我々が
人殺しを肯定することのできる存在だとして
そう自らを仮定して
ほかでもない自身の生命に
何の意味があるのだろうと
問い掛けたことはないのだろうか
現代人は
この
はかない命に
序列をつける意味について
問いかけるのを
やめたのだろうか
そんなはずはない
そんなはずはないのだと思うが
みんな
自分が死ぬことを
忘れている
本当は
生きている限り
いかにしても否定し得ない
「殺生」を否定してみること
そこから人の道ははじまると思うのだが
自らの食べ物について
すべての生命について
人間の罪について
考えてみる
これが「人類普遍の原理」だと
そう思うのだが
違うのだろうか
人殺し
死刑であれ、戦争であれ
それを
「しょうがない」と言ってしまえば
人間は
考える意味を
失ってしまう
生きる意味を
失ってしまう
人間である意味を
失ってしまうのだけど
十年前の作です
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現実は薄気味悪さを身にまとい
着実に進化を遂げていく
我々は確かに神の創造物としては下等すぎた
運命の冗談そのものだろう
見るがいい
世界は全ての幻想をぬぐい去り
今なおそこに立っている
その発見がいかに罪深きものだとしても
白日の下にその陳腐な姿を曝した
現実そのものの馬鹿さ加減によって
その罪は中和される
何の理由があってそのようなことをしたのか
全く理解できないが
賢い人々はその無邪気さを呪いつつも
それが自らの罪でなかったことに感謝し
賞賛をすら与えるだろう
唯
忘れるな
貴様の遺した刻印は
冥府まで持ってゆくことのできぬもの
この世の片隅に浮かぶ芥子粒ほどの惑星に
朽ち果てる肉体もろとも
滅び行くもの
魂の裁かれる場所は
学術図鑑に輪切りにされた
ほかならぬこの世界
その背表紙の裏に巣くう
かみくいむしの如くに
糊をはみ
無限に増殖するページの重さに耐えかね
押しつぶされるまで
ほこりにまみれて生きるがいい
それがあなたの魂の
限りない偶然のはてに行き着く
たったひとつの真実
最後の頁に
たどり着いたあなたを
祝福してくれる神など
居るはずもなく
あなたの悩みは全て
二日酔いの頭痛と
同等なのだから
人々から神を奪い取ったあなたは一体
どのような寝台で
どのような夢を見るのですか



10年前の作品のつづきがあるとしたら、これかなぁ、と思ったりしたわけです。
http://www.firethegrid.org/
日本語版のサイトを見ているときに流れている曲が素敵で、今、それを聞きながら書かせていただきました。
それでは!
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